ソニーのデジタルペーパー、DPT-RP1を購入しましたのでレビューします。
このデジタルペーパーは、Amazonのkindleでおなじみの電子インク(E-ink)を表示画面に採用した、光が発光しない、紙と同じような見易さの特性を持つデバイスです。
ソニーのデジタルペーパーは、画面のサイズが異なる2種類あります。
一つは今回購入した、DPT-RP1の13.3型タイプでサイズ的にはA4です。もう一つはDPT-CP1の10.3型タイプで、サイズ的にはB5になります。
今回はA4タイプであるDPT-RP1購入しました。理由は、B5サイズの本を見開きで、原寸大の文字サイズで見ることができるからです。
DPT-RP1のハードウェアレビュー
A4サイズということで、スマホやタブレットを使っていると、大きく感じる画面のサイズです。薄さは約5.9mm、重さは約349gと、この大きさにしては非常に軽いため、電子機器というよりも、ダンボールのような軽いものを持っているように感じます。
デジタルペーパーの裏のボディの様子。中央部分が台座のように若干段差があります。色はグレーで無地です。
本体の上にある、ボタン・コネクタ類。コネクタはマイクロUSB端子です。この端子で充電を行ったり、パソコンからPDFファイルを転送するときに使用します。
中央部分にある突起は電源ボタンになります。ちなみに、電源ボタンの端っこが半透明になっていますが、充電中はここが赤く光るようになっています。
そして一番端っこにある丸いのは、リセットとボタンになります。
デジタルペーパー本体にマイクロUSBで接続した様子。位置的には上部の中央になります。
本体の左上に目をやるとくぼみがあります。ここに、スタイラスペンを取り付けることで収納ができます。
スタイラスペンを本体に取り付けた様子。ここは、磁石になっておりスタイラスペンが簡単に取れないようになっています。
スタイラスペンのペン先の様子。しばらく文字を書いたりするとペン先が削れるようになっています。削ることで、まさに鉛筆で書いたような履き心地を実現しています。
ペン先の芯は、このような毛抜きのようなもので、引っ張り出します。
こちらが予備で付属している、替えのペン先です。柔らかいタイプと硬いタイプの2種類が入っています。
こちらはペン先を取り出した様子です。本体に隠れる部分は、二段階のくぼみになっています。
ペンを持つ部分には上下二つのスイッチが取り付けられています。二つのスイッチにはそれぞれ役割があり、書いた線・マーカーなどを消す機能、文字にマーキングする時に使う機能です。
スタイラスペンの上部。ペンの横にある突起は、本体のくぼみにはめることで収納ができます。
突起の部分を上から見た様子。突起に沿って、ペンの型番DPTA-RS1とリチウムイオンの印があります。スタイラスペンは充電式になっています。
スタイラスペンの上のカバーを外した様子。マイクロUSB端子が出てきます。
マイクロUSB端子を接続すると、突起の横にある半透明の部分が赤く光ります。
DPT-RP1は作りが甘い?ちょっとがっかりな部分
ここからは、DPT-RP1の残念な部分について書いて行きます。
まず、全体的に作りが荒いです。
上記の画面を見ていただくと分かると思いますが、上部の画面と本体のボディに隙間があります。
次の画像は本体の中央部分です。こちらにも隙間が見えます。
本体の端っこ部分。こちらにも隙間や浮きが目立ちます。こんなに隙間があるとゴミがたまります。また素材的にも弱いようで、ここの部分が削れるというか、はげ掛けてしまっているものがメルカリに出品されていました(多分、その方はケースに入れずにバンバン持ち歩いていたと思われます)。
DPT-RP1の画面(E-ink)は格子状の模様がある
本体の作りの他に、画面(E-ink)についても残念な部分があります。この状態でも分かるかと思いますが薄い格子状が見えます。
わかりやすいように拡大しています。はっきりと格子状の模様が確認できます。この格子状の現象は、DPT-RP1の他に画面が小さいB5サイズのDPT-CP1も同様です。
DPT-RP1の画面(E-ink)は波打っている
格子状の他にも画面が波打っているポコポコとした状態になっています。よくよく画面を触ると、全体的に波打っており、一部ははっきりと凹凸・盛り上がっています。
上記3件の問題に対して、ソニーに問い合わせた所、全て仕様とのことでした。
実際、ビックカメラや銀座のソニーのショールームで、何台もの展示品を見てきましたが、全ての機種で同様の症状が確認できました。
画面は液晶のように板ではなく、フィルム状のため画面の下がまっ平らでない場合は、このようなことになってしまうようです。
それであれば、本体と画面の間に板を挟めばいいのではないかと思ってしまいます。本体の厚みを薄くするために、板を省いてしまったのでしょうか。
同じ電子ペーパーのAmazonのKindleの画面では、ポコポコ感はなく画面は真っ平です。また、格子状の模様も見受けられません。
約8万円の金額を出して購入した商品が、このクオリティでは、本当にがっかりです。
なぜかこのことに関して、IT系のメディアサイト・ブロガーの書いたレビューには、一切触れられていません。
どのサイトも
「紙に書いているみたいで素晴らしー!」
「軽くて持ち運びが便利ー!」
「画面が光らないので目が疲れない!」
と、おいしい話しか書いていません。買う前にレビューしているサイトを結構見て決めたので、だまされた気分です。
私が神経質なだけなのか、メーカーに忖度しているのか、アフィの売り上げを懸念して、マイナスな話はスルーしているのか…。
皆、大人ですね!
私のように、神経質な方はちょっと、買う前によく考えた方が良いです。
実物確認していないので、間違っていたら申し訳ないのですが、ソニーからハードの供給を受けて、同様の製品を発売している富士通の電子ペーパーQUADERNO(クアデルノ)、「A5サイズ 型名:FMV-DPP04」と「A4サイズ 型名:FMV-DPP03」も同様と思われます。
購入を考えている方は、実物を見てから検討することを強くお勧めします。
ハードウェアレビューはここまでにして、次はソフトウェアレビューを行いたいと思います。
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