富士通専門雑誌「Oh! FM」からFM77AV・FM TOWNSシリーズの歴史を3回に分けて振り返ってみたいと思います。
第2回目は、1990年1月~1992年12月まで。
Oh! FM 1990年1~6月号
5月から表紙のデザインが新しくなりました。明るい、さわやかなイメージになりましたね。
5月から広告デザインが変わっています。イメージキャラクターは引き続き宮沢りえ。
1990年1月号
MIDI特集。ローランドのD-5(のちに購入)、CM-32Pなどが掲載されています。
別ページではヤマハのDX7S、EOS YS200、V50などのシンセサイザーが並んでいます。
1990年3月号
FM TOWNS用にFM-OASYS(ワープロソフト。当時文字を書くだけの専用パソコン=ワープロという機械があり、富士通はオアシス、NECは文豪、シャープは書院とそれぞれ機種があった)が登場。
のちに親の年賀状印刷の為だけに購入しますが、5万円と高い値段でした(プリンターも入れると合計9万円ぐらい?)。
余談ですが、F-BASIC、OASYSをTOWNS本体に付録しても良かったのではと思います。
そうすれば、パソコンが欲しい子供たちは親に「プログラミングの勉強もできるし、ワープロとしても使えるよ!」と言って買わせるための呼び水になったんじゃないかな。広告費と考えればペイ出来と思います。
1990年4月号
PCM機能を持っていないFM77AVで、PCMを再生するというプログラム。当時持っていたAV40でしゃべらせた記憶があります。
広告に掲載された当時のパソコン中古価格。目立つ所では
- FM NEW7 7,000円
- FM77AV2 28,000円
- FM77AV20EX 30,000円
- FM77AV40 38,000円
- FM TOWNS モデル2 180,000円
- PC-98MV21 158,000円
となっています。
1990年5月号
TOWNSのハイパーテキストツール(パワーポイントに近いソフト)をFM77AVに移植した「Rr-GEAR」。これも実行させた記憶があります。
FM77AVシリーズ用「ごった煮マシン」。ライフゲームのようなものと書かれています。これも当時実行しました。
1990年6月号
PCM特集で、関連するプログラムが紹介されています。「音七変化」はのちに手に入れたFM TOWNSで実行した記憶があります。
Oh! FM 1990年7~12月号
4月号からのデザイン変更を引き継ぎ白を基調としてメインイラストが3Dで描かれています。
裏表紙の広告は宮沢りえが継続。
12月の広告デザインのテレカは何かのタイミングで貰いました。多分、東京ドームで行った電脳遊園地で貰ったんだと思います。
1990年7月号
オプション祭り特集。ページプリンタが紹介されています。値段が40~100万近くと高価格帯になっています。
今は廃れてしまった熱転写プリンタも掲載されています。
電子スチルカメラの特集記事。今でいうデジカメですね。現在はSDカードなどの半導体メモリに画像を記録しますが、当時はフロッピーディスク(3.5インチ・2インチ)に記録していました。
電子スチールカメラ一覧ではキヤノン「Q-PIC RC-250(89,800円)」、ソニー「マビカ MVC-C1(64,000円)・マビカ MVC-A10(86,800円)」、富士フイルム「ES-30TW(99,800円)」が紹介されています。
新製品紹介では、人気のソニーマルチスキャンモニター GVM-1400(140,000円)が紹介されています。
左側にはシャープのスキャナ JX-220(145,000円)も掲載されています。
1990年8月号
FM77AV用シューティングゲーム「METAL X」紹介記事。よく遊びました。
FMシリーズ向けゲーム「FINAL WINNER2」。海戦ゲームで昨年4月号に掲載された続編。これも遊びました。
1990年11月号
当時、家電で流行していた「ファジィ」についての記事。私の記憶では「ファジー」だったのですが「ファジィ」でした。
因みに、当時買った松下電器の洗濯機にファジィ機能が付いていました。洗濯機にファジィ必要?
FM TOWNSにも「プロ野球 ファミリースタジアム」が登場します。
1990年12月号
毎年年末に発売される新FM TOWNSの紹介記事。別売り(2万円)だったTownsシステムソフトウェアーが同梱。メモリが一番安いモデルでも2MBに、価格も引き下げと、コスパが良くなりました。
モデル名は下記の通り。
- 10F 298,000円
- 20F 323,000円
- 40H 483,000円
- 80H 623,000円
Fモデルがフロッピーのみ、HモデルがHDD内蔵。私は数年後、安くなった中古の20Fを買いました。
基盤のカスタム化が進み、初代の3枚→1.5枚程度になっているとの事。ソケット式のFDD、HDDの紹介やハンディスキャナーについて掲載されています。
特集2ではパソコン通信とそれに必要なモデムの紹介。この頃はまだ2400bpsが中心。モデムは最終的に56000bps(1995年代)まで速度が上がりました。
Oh! FM 1991年1~6月号
4月からメイン画像が一回り大きくなりました。
裏表紙の広告は宮沢りえが継続。
1991年1月号
F-BASIC386にコンパイラ機能が付いたバージョンが登場。新製品のノートパソコン FMR-50NB1も掲載。
1991年2月号
東京ドームでのパソコン展示会「電脳遊園地」のレポート記事。
1991年3月号
FM TOWNS用C言語ソフト「High C」の紹介記事。売価4万?8万円?ぐらいでしたっけ?
めちゃくちゃ高くて手が出なかったような記憶があります。
読者コーナー。仲間募集・サークルメンバーを募集に当時は主催者が住所・名前を公開して、入会希望者がはがきを使って入会のやり取りをしていました。
私も当時、1つ入会しました。その主催者とは偶然、自転車で行ける距離で大変良くさせてもらいました。
サークルメンバーの中に、音楽再生ソフトのなんとかHG?というのを作られた方がいて感動したのを覚えています。
1991年4月号
Windows3.0の紹介記事。ぼんやりとですが、国内パソコン勢の終わりの足音が聞こえてきました・・・。
フリーウェアコレクションの紹介記事。富士通がFM TOWNS用のフリーソフトをCD-ROMに収録して実費に近い形(3,000円程度)で販売していました。
価格が高いソフトをおいそれと買うことが出来ない私には大変重宝しました。
1991年6月号
オプション特集。モニター・プロジェクターの紹介が掲載されています。プロジェクターの価格が250万円位なのが凄い。
こちらはキーボード・マウス特集。FM TOWNS(FMR)のキーボードは「テンキー無し・有りを始め親指シフト、F(ファンクション)キーが20個!ぐらいあるやつ」等含め色々ありました。
富士通は業務用も扱っていたのでキーボードの種類が豊富でしたね。
HDD、光ディスク製品の紹介。HDDは100MBで15万円とか、光ディスク(MO)ドライブが40万円とか今見るとすごい価格です。
最後にMIDI特集。ローランドのCM-64や爆発的売れたSC-55などが紹介されています。
当時使わなくなった、MIDI機器を秋葉のソフマップに売りに行って、窓口で並んでいたら後ろの人に「売値より少し高くて良いので売ってくれないか」と声をかけられた思い出がありますw
Oh! FM/Oh! FM TOWNS 1991年7~12月号
10月より、雑誌名がOh! FMからOh! FM TOWNSに変更になりました。それに伴い表紙のデザインも変更になっています。
「Oh! FM」という雑誌名では、TOWNSユーザーにうまく伝わらないのではという事で変更になったようです。まぁこれは仕方ないですね。
裏表紙は9月まではタウンズのイメージキャラクターが宮沢りえ、2か月開けて12月から観月ありさに変更になりました。
1991年7月号
CD-ROMに広辞苑などの辞書を詰め込んで、OASYS(ワープロソフト)から検索できる辞書機能やWindows3.0、ビデオ連携機能のアピールなど、TOWNSの機能を生かした使い方を紹介しています。
昨年8月に発表されたFM77AV用シューティングゲーム「METAL X2」の紹介記事。これもよく遊びました。
1991年9月号
雑誌名がOh! FMからOh! FM TOWNSに変更になる告知ページ。当時も思ったけど「パソコン界に激震走る!!」は、言いすぎでしょうw
モニター特集記事。大画面は良いけど一気に値段上がりますから、手が出ませんでした。
1991年新装号(10月)
Oh! FM初のFD(フロッピー)が付録に。
FM TOWNS 初代・2代目・3代目のハードウェア比較記事。なんか3代目までコロコロ拡張スロットの規格が変わってましたよね?
なんで、そんなことになってたんだろう・・・
分解して中の基盤(マザーボード)も比較。
1991年11月号
3DCG入門特集。とても分かりやすく記事か書かれています。
1991年12月号
年末恒例のFM TOWNS新製品発表記事。名称にIIが付いて、FM TWONSIIとなりました。
Macの様に?一体型モデルも登場しました。
同級生が一体型モデルを買ったので見せてもらいましたが、とにかく画面が小さくゲームは良いとしてもプログラミングや文字書きには向かない機種だと思いました。
Oh! FM TOWNS 1992年1~6月号
4月から表紙のイラストがさらに拡大し半分以上を占めるようになりました。
裏表紙の広告は引き続き、観月ありさです。
1992年1月号
こちらも恒例の先月発表になった新FM TOWNSの分解記事です。
1992年4月号
FD付録の第二弾。レミングスの体験版や過去の記事で紹介されたプログラムが収録されています。レミングスは遊ばせてもらいました。
1992年5月号
特集にWindows3.0が組まれています。
Oh! FM TOWNS 1992年7~12月号
この中のどれかの号に、私が作ったプログラムが掲載されています(^^;
原稿料として2万か3万円ぐらい頂き、掲載号のノート(表紙は雑誌だが中は真っ白)・Oh! FMバックも貰った記憶があります。
イメージキャラクターの観月ありさが引き続き担当。
1992年7月号
富士通のノートパソコンで、ついにカラー液晶搭載モデルが発売されました。
FMRも新製品発表。
光ディスクの速度テスト記事。まだまだ一般には手に入りにくい価格帯です。
モニター紹介記事。右ページ上部でFMT-DP536とPC-9801FAの接続例が載っていますが、この数年後に私はPC-9801FAを買う事になります。
FM TOWNS用のスプラッターハウス紹介記事。完成度が良いのか?現在では高値で取引されているようです。
1992年8月号
FM TOWNS用 音声解析ソフト「ORIFICE」。TOWNSで音声を認識処理させるソフトです。これも当時実行して楽しませてもらいました。
1992年11月号
この辺でコンピューターウイルスの話が出始めます。
FM TOWNS用ゲームソフト「MS.DETECTIVEファイル 石見銀山殺人事件」。これは当時購入しました。動画で物語が進んでいきます。
1992年12月号
恒例年末の新FM TOWNS発表記事。一体型モデルUG10/20/40/80と縦型から横置きになったHG20/40/100モデル。
この辺からAT互換機の話が出始めます。コンパックショックと言われた頃だと思います。
コンパックのAT互換機にマルチメディア機能(CD-ROMドライブ、サウンドボード等)を追加するキットを購入するとTOWNSより値段が高くなるという記事です。
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