Adobe Acrobat / Acrobat Readerで、PDFの文章・文字に蛍光ペンのようなマーカー(ハイライト)を引く手順をわかりやすく解説します。
PDFを読んでいて「ここを強調しておきたい」と思う場面は多いはず。
Acrobatのマーカー(ハイライト)を使えば、紙の蛍光ペンのように重要箇所を目立たせられます。学習・論文チェック・会議資料のレビュー・共有メモなどに便利です。
色の変更方法、削除(解除)、活用テクニックまでまとめましたので、ぜひマーカー機能を使いこなしてください。
マーカー機能の基本(ハイライト)
文字に蛍光ペンで目印を付けるマーカー作業は、Acrobat/Readerではハイライトと呼ばれる注釈機能になります。
選択した文字列に半透明の色を重ね、後から見返した時に重要箇所が一目で分かるようにします。色や不透明度の調整、コメントの追記も可能です。
指定した文字にマーカーを引く方法(手順)
① ハイライト(マーカー)を行いたい文字の選択(先頭にマウスカーソルを持って行き、左ボタンを押したまま文末まで移動してボタンを離す)をします。
するとメニューが出るので、② ペンのアイコンをクリックします。
これで、選択した文字に蛍光ペン(マーカー)が引けました。
マーカーの色を変更する方法
① マーカー(ハイライト)した文字をクリック。サブメニューが出るので、② カラーアイコンをクリックします。
カラーパレットが表示されるので、変更したい色をクリックします。
色が変更されたことを確認したら、カラーパレット以外の場所をクリックします。
これで、文字のハイライトの色が確定になり変更できました。
マーカーの色の透明度を変更する方法
マーカーの色を変更する他に、濃さ(不透明度)を変更することができます。
不透明度を変更したい文字のマーカー上で右クリックしてメニューを出し、一番下の「プロパティ(P)」をクリックします。
最初に設定されている不透明度は40%です。
① 不透明度の入力項目に指定したい割合をパーセントで数値を入力します。
② マウスを使いスライダーで割合の数値を入力することもできます。
③ 今後マーカーを引く時に、初めから同じ不透明度・※1 指定した色にしたい場合は「プロパティをデフォルトとして使用(M)」にチェックを入れます。
④ 最後に「OK」ボタンを押します。
マーカーの不透明度が変更され、先程(40%)より薄く(20%)なりました。
マーカーの不透明度比較
マーカーを「薄赤」に指定した時の不透明度の各濃度を比較しました。
上から順番に「10%・40%(最初の数値)・60%・80%」になります。
あまり不透明度の濃度が高いと、文字とのコントラストの差がなくなるため見にくくなります。
見やすさを考慮して、なるべく薄い数値を選択すると良いと思います。
マーカーを解除(削除)する方法
① 削除したいマーカーをクリックして選択します。
② ゴミ箱アイコンをクリック、又はDelete(Backspace)キーを押します。
これで選択したしたマーカーが消えました。
マーカーした箇所をリストで確認する方法
右上にある「コメントアイコン」をクリックします。
マーカーの一覧が表示されるので、見たいマーカーの項目をクリックします。
クリックしたマーカーがあるページに飛び、マーカーが選択状態で表示されます。
マーカーにコメントを付ける方法
先ほどマーカー一覧を確認した際に、「どの位置のマーカーなのか分かりにくい」と感じた方もいると思います。
マーカーを付けたページ番号は表示されますが、それだけでは判断しづらいです。
そこで今回は、マーカーが指している部分をより分かりやすくするために、マーカーにコメントを付ける方法をご紹介します。
マーカーにコメントを付ける手順
① マーカー上で右クリックをして、メニューの中から「② テキストをコピー(C)」をクリックします。
再度マーカーの上で、「① 左クリック」して、メニューの中から、「② コメントアイコン」をクリックします。
① コメント入力エリア内で右クリックをします。
表示されたメニューから「② テキストを張り付け(P)」をクリックします。
先程コピーしたマーカーの文章が貼り付けられました。ここに入力する文字は好きなものを入れることができます。
「① 投稿」をクリックした後に、「② ×」をクリックしてウィンドウを閉じます。
コメントの一覧を確認すると先程入力したコメントが表示され、一目でどこのマーカーか分かるようになりました。
マーカー活用のコツ
色分けルール:黄色=重要、緑=定義/用語、ピンク=要確認…のように色で意味を固定すると再読が速くなります。
コメント併用:ハイライトに簡単なメモを付けておくと、後からの共有・レビューがスムーズ。
コメントパネルで俯瞰:ドキュメント全体のハイライトを一覧し、抜けや偏りをチェック。
よくある質問 (Q&A)
Q1. 無料のAcrobat Readerでもマーカーは使えますか?
はい、Acrobat Readerでもハイライト(マーカー)機能は利用できます。テキスト情報が含まれているPDFであればそのまま線を引けます。
Q2. PDFにマーカーを引けません。
画像として取り込まれたPDFはそのままでは文字として認識されません。OCR(文字認識)でテキスト化するとハイライトが可能になります。OCRはAcrobat Proで利用できます。
Q3. マーカーが表示されない・反映されない時は?
セキュリティ制限:編集/注釈が禁止のPDFではハイライト不可。文書のセキュリティ設定を確認。
ビューアの違い:他社製ビューアだと表示されない場合があります。Acrobat / Acrobat Readerで再確認してください。
レイヤー/表示設定:表示倍率やスムージング設定で見えにくいことがあります。拡大表示で確認を。
まとめ
Acrobat / Acrobat Readerには、PDFの文章を強調できる便利なハイライト(マーカー)機能があります。
単に色を付けるだけでなく、不透明度の調整やコメントの追加、さらにはマーカーの一覧表示による管理まで可能です。
また、スキャン画像だけで構成されたPDFでも、OCRで文字を認識させることでマーカーを引けるようになります。
これにより、紙の資料をデジタル化したファイルでも効率よく注釈を付けられます。
勉強や資料の読み込み、会議用の資料確認など、PDFを扱う場面は日常的に多いはずです。
マーカーの色分けルールやコメント併用をうまく取り入れることで、重要箇所を整理しやすくなり、作業効率や理解度が大きく向上します。
ぜひ日々のPDF活用に取り入れてみてください。