
まずは、「WindowsによってPCが保護されました」と表示されたときに、知っておきたいポイントを確認していきましょう。
アプリを起動した際にこの画面が突然表示され、「実行できない」「先に進めない」と戸惑っている方も多いと思います。
この表示は、Windowsの安全機能であるMicrosoft Defender SmartScreenが動作している状態で、ウイルスが感染したという意味ではありません。
ここからは、この警告が表示される理由と、安全に対処する方法を分かりやすく解説します。
「WindowsによってPCが保護されました」とは何か
この画面は、SmartScreenが認識されていないアプリの実行を一時的に止めている状態です。
SmartScreenは、明確に危険と判定されたものだけでなく、「安全かどうか判断するための情報が十分にそろっていないアプリ」も対象にします。
そのため、安全なソフトであっても条件によっては表示されることがあります。
この画面が出る主な原因
SmartScreenが署名や実行実績などの判断材料が不足していると判断した場合に表示されます。
- 配布数が少なく、実行実績がまだ十分にないフリーソフト
- 個人開発のツールや自作アプリ(コード署名が付いていないことが多い)
- インターネットからダウンロードしたZIPファイルを展開して実行するアプリ
- ダウンロードした直後で、利用実績がほとんどないアプリ
- 開発元の情報やデジタル署名が確認できない、または信頼性を判断しにくいアプリ
SmartScreenは、「危険」と断定できないものも含めて一旦止める仕組みです。そのため、真面目に作られたツールでも、知名度や実績が少ないだけで表示されることがあります。
「実行できない」と表示された場合の対処方法
安全なところからダウンロードしたソフト・アプリを実行する場合は、次の手順で進めます。ここでは、「はっちゅう君CFD」というソフトを例に、インストール手順を解説します。

画面内の「詳細情報」をクリックする。

表示された「実行」をクリックする。

インストール先の指定が出るので、特に希望がなければそのまま「インストール」ボタンをクリック。

インストールが始まります。

無事に、はっちゅう君CFDのインストールが終わりました。
入手元に心当たりがない場合や、不安がある場合は実行しないでください。
実行しても問題になりにくいケース
次の条件がそろっている場合は、比較的安全なケースが多いです。
- 公式サイトから自分でダウンロードした
- 以前から使っている定番ソフト
- 社内ツールや取引先からの正規配布など、出所が明確
- ウイルス対策ソフトでスキャン済み
SmartScreenは慎重に判定するため、安全なソフトでも止められることがある点を理解しておきましょう。
注意が必要なケース
次のような場合は、警告を解除して実行するのは避けた方が安全です。
- メールの添付ファイルとして突然届いた実行ファイル
- 心当たりがないのに自動でダウンロードされた
- 配布元の情報が不明、または不自然
- ファイル名がランダムな文字列になっている
この場合は実行せず削除し、必要であれば送信者や配布元に確認してください。
実行ファイルに付いている「盾マーク」の意味

ダウンロードした実行ファイル(ソフト・アプリ)のアイコンに、盾マークが付いていることがあります。これはMicrosoft Defenderが防御している証拠ではありません。
盾マークはUAC(ユーザーアカウント制御)の表示
盾マークは、実行時に管理者権限を要求するアプリであることを示しています。
起動時に「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」という確認が出る場合、その実行ファイルには盾マークが表示されます。
SmartScreenと盾マークは別の仕組み
- 青い警告画面:SmartScreenによる実行制限
- 盾マーク:管理者権限が必要(UAC)
盾マークがあるからといって、危険・ウイルスという意味ではありません。
SmartScreenを無効化するのはおすすめしない
SmartScreenは、誤って危険なファイルを実行してしまう事故を防ぐための機能です。
設定で無効化することもできますが、基本的には有効のまま使うことをおすすめします。
頻繁に表示されて困る場合は、信頼できる配布元からのみソフトを入手するなど、運用でカバーするのが安全です。
まとめ
- 「WindowsによってPCが保護されました」はウイルスに感染した時の表示ではない
- 署名や実行実績が少ないアプリで表示されやすい
- 安全だと確認できる場合は「詳細情報」→「実行」で進められる
- アイコンの盾マークはDefenderではなく、管理者権限(UAC)の目印
焦って解除するのではなく、入手元と内容を確認した上で判断することが大切です。
