AcrobatでPDFを結合したあと、保存を実行すると一見正常に完了したように見えるのに、保存先フォルダーにはファイルが存在しない現象が出ることがあります。
エラーメッセージは表示されず、見た目は保存できたように振舞うため、気づきにくいのが厄介です。
ここでは、私が経験した「保存されない不具合」と、その回避策を紹介します。
多数のファイルを結合すると保存できない現象
私の環境では、結合するPDFの数が極端に多い場合に、結合後のファイルが保存されない現象が発生します。
目安として、約250以上のPDFファイルを一度に結合すると起きやすく、保存操作自体は完了したように見えるものの、保存先にファイルが見当たりません。
基本方針:結合は分割して行う
一度に大量のPDFを結合せず、結合処理を分割することで回避できます。具体的には次の通りです。
- 1回の結合で扱うPDFファイルは約200以下に抑える。
- 200以下で結合したPDFを保存する。
- 結合の保存が終わったらAcrobatを終了し、再度起動する。
- 再起動後、200以下の結合を繰り返し最後に、保存済みのPDF同士を結合して最終ファイルを作成・保存する。
具体例:600個のPDFを1つにまとめる場合
- 200個ずつに分けて結合する(200×3セット)。
- 各セットを保存したらAcrobatを終了→再起動。
- 起動し直したAcrobatで、保存済みの3ファイルを結合して最終PDFを保存。
なぜ、毎回Acrobatを終了させるのか
私の検証では、Acrobatを終了させずに結合処理を連続すると、内部で結合数が蓄積されるのか、合計数によっては最終的に保存できなくなるケースがありました。
結合後の保存で、ファイル先を指定するも「使用できない場所:開こうとしている場所は、使用できなくなっており、開けません。」というエラーも発生しました。
各結合ごとにアプリを終了→再起動することで、保存されない現象を避けられました。
経緯:古いバージョンから続いている
この現象はAcrobat 9を使用していた頃から確認しており、2025年時点のバージョンでも同様に発生しています。
根本的な修正は見られないため、現状は「結合を分割する」「毎回再起動する」という運用回避が有効でした。
まとめ
- 多数のPDFを一度に結合すると、保存操作は完了したように見えても実体が保存されない場合がある。
- 1回の結合は約200以下に制限し、処理を分割する。
- 各結合後はAcrobatを必ず終了→再起動してから次の結合に進む。
- この「保存されない」現象はAcrobat 9時代から確認しており、2025年現在も継続している。
大量のPDFを扱う際は、上記の手順で回避しながら、安全に作業を進めてください。
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